酵素で腸活!

大腸内視鏡の分野のパイオニアであり、検査や内視鏡手術の第一人者である医師の新谷弘美先生をご存じでしょうか。アメリカのアルバート・アインシュタイン医科大学外科教授でいらっしゃいました。渡米してから大腸の内視鏡検査を開発し、毎日60-70件の大腸内視鏡検査や手術を行ってきました。何万人もの人の大腸を見てきた先生の健康に関する知見やたどり着いた健康法をシェアしたいと思います。

毎日内視鏡で大腸を見ることにより、腸相と健康状態に相関関係があることに気が付きました。腸相が驚くほどに汚れていると、肥満を始め高血圧、高血糖、脂質異常など、生活習慣病の様々な症状に悩まされている人が多く、また、腸壁が硬く狭い人は動脈も同じように硬く狭く、皮膚も老化が進んでいたり、大腸ポリープや大腸がんのある人は、乳がんや前立腺がんにもかかりやすかったりしていました。ですから、腸相(腸内環境)を改善することが、健康への第一歩となり、そのためには食事内容がカギであると考えていらっしゃいます。

善玉菌やヤセ菌を増やすことがダイエットに繋がることは藤田絋一郎先生がおっしゃっていますが、新谷先生も同様に善玉菌を増やすことが腸内環境を改善し、健康につながるとおっしゃっています。お二人とも、腸内の細菌がとても重要で、悪玉菌がはびこらないようにすることがキーだというお考えです。アプローチの仕方と、得られるベネフィットの表現が異なるだけですね。

藤田絋一郎先生は、ヤセ菌のエサや繁殖しやすい環境整備に重点を置いています。ですから、食べ物もヤセ菌のエサが中心です。新谷先生はどちらかと言うと、善玉菌やヤセ菌の働きを促進することに重点を置いています。働きを促進する物質である、「酵素」に着目し、酵素をいかに多く取り入れることが重要かを説いています。今回はこの酵素について話を進めます。

「酵素」は食物の消化はもちろん、呼吸、代謝、排泄、解毒に至るまで、人間の生命活動のあらゆる場面に関与しているタンパク質性の物質で、生体が化学変化を起こすうえで仲介者のような役割(触媒)を担っています。たとえどれほどの栄養素を食事から補給しようとも、体内の酵素が不足していたら、私たちは元気を維持することはできません。生命エネルギーの源といっていい重要な物質です。人間の体内にはわかっているだけでも3000-5000種類ほどは活動しているとされていますが、そのうちの多くが腸内細菌によって作られ、悪玉菌が繁殖し腸内環境が乱れていると、酵素の生成も妨げられてしまいます。

一般に酵素は食物の消化吸収に関与する消化酵素と、生きるために必要な諸々のエネルギーに変換する代謝酵素とに分類されています。これらの酵素は体内に一定量が備蓄されていますが、腸相を悪くしてしまう誤った食習慣や、アルコールやタバコの摂取、ストレスの多い生活、医薬品の使用、食品から取り込まれる有害物質の解毒、電磁波や紫外線などの影響によって大量に消耗されてしまいます。消化の悪い食べ物や添加物がたくさん含まれている食べ物を口にしていたら、通常よりも多量の消化酵素が必要になります。また、長時間のPC使用など、電磁波を浴びていると体内に活性酸素が発生し、無害化するために様々な代謝酵素が必要になります。こうした「酵素消耗生活」を続けていたら、十分な消化も代謝もできなくなり、結果、生命力はどんどん衰えていってしまいます。アメリカの酵素研究の第一人者である、エドワード・ハウエル博士は、体内酵素の総量はすべて決まっているという説を立て、これを潜在酵素と呼び、酵素を消耗すればするほど生命力は衰えていき、それがやがて病気や死に繋がっていく。人が生き生きとして元気で、生命力があふれている状態というのは、「体内の酵素が十分に働いている状態」に他ならないのです。

新谷先生は消化酵素と代謝酵素の他に細胞内で解毒を行う細胞内酵素の存在にも触れています。解毒というと肝臓や腸で行われるというイメージですが、実は個々の細胞内でも解毒は行われています。消化された栄養素が運ばれてくる細胞内でも、老廃物や異物の解毒や分解が行われ、そこにも特定の酵素が関与しています。細胞内解毒がきちんと作用することにより、エネルギー産生もスムーズに進み、細胞は元気に活動できるようになります。しかし、何らかの理由でうまく働かないと、細胞の活動は劣化し、衰弱。結果、「いつも体が重い」「疲れが取れない」「意欲がわかない」等の症状となって出てきます。

このように、酵素は生命活動にとって非常に重要なものであることがわかったと思います。酵素がきちんと働き、酵素が不足しないような食生活を送ることが、健康のためには重要です。そのためには:

  • よい水を毎日1.5~2リットル、たっぷりと補給する
  • 便秘を改善し、腸内に余分な老廃物を溜めないようにする
  • 毎日の食事から酵素の補給を行う

人体の70%は水分だと言われています。その水は細胞の中、そして血液やリンパ液となって体内を循環しています。どちらも外から水を補給することで日々代謝され、そこに溜まった老廃物や毒素を分解・排出させています。水を飲むということは、この体液の循環をスムーズにさせるということです。良い水というのは、アルコールや糖分を含んだ水ではなく、天然水や浄水器を通した水です。カフェインやタンニンを含んだお茶類も体に悪影響を与えます。「悪い水」を摂ってしまったら、よい水を十分に摂取して相殺させるようにしましょう。

便秘というのは、腸内に余分な老廃物をため込んでいる状態です。この腸内に溜まった便は生ごみのようなものです。悪玉菌が繁殖し、活性酸素も発生しやすくなります。これは、有害物質とともに血液中に吸収され、全身の細胞に運ばれていきます。その結果、肌が荒れ、ハリやツヤが失われてしまいます。また、血液の循環が滞ってしまうことから、慢性疲労や肩こり、腰痛、頭痛、生理痛などに見舞われやすくなります。ですから、毎日老廃物をきれいに排出することが大切です。便秘を改善するためには、食物繊維を豊富に含んだ未精製の穀類、野菜、海藻などを多くとります。

酵素の補給については、生の食品、発酵食品を摂ることで可能です。酵素は48度以上に加熱すると働きが半減し、やがて死滅します。また、液体の中で酵素は活性化しますが、72時間しか続かず、死滅します。ですから、加熱した食品からは酵素を補給することはできません。生もの、発酵食品を積極的に摂りましょう。 サプリメントの摂取については注意が必要です。酵素サプリメントや酵素ドリンク等が市販されています。加熱処理されたサプリメントは酵素の死骸しか含まれていません。これらは腸内細菌のよいエサにはなりますが、酵素の補給にはなりません。また、酵素ドリンクも酵素の死骸しか含まれていません。なぜなら、酵素は液体の中では72時間で活性が終わり、死滅するからです。こちらも、栄養は豊富ですので、全くの無意味ではありませんが、酵素の補給にはなりません。残念ながら、日本国内では限られた製品しか非加熱や低温で作られたサプリメントはありません。私はiHerbでアメリカ製のサプリメントを購入します。アメリカでは生きた酵素が配合されているサプリメントが普通に買えるのです。もしサプリメントで補給したいと思ったら、iHerbで探してみてください。英語ではenzymeです。

「酵素」を減らさない、補給する、という観点から日々の食生活を見直すことが、より健康的で美容にもよい生活に繋がります。私が紹介するレシピは加熱したものが多いのですが、その裏では酵素をより多く摂取できるように、ただ切るだけの刺身や、洗っただけのサラダなどを同時に食べております。今後は酵素を含んだ美味しいレシピもご紹介していこうと思います。

最後に。新谷先生の著作は数多くあります。そのうちの1冊はこちら。ご参考まで。

投稿者: 料理大好きクラブ

料理好きの主婦です。毎日色々なお料理をアップしていきます。

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